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「とんがり帽子のメモル」の最終回のこと [アニメ]

あいざーまんさん(敬称が抜けたまま記事になってしまいました。申し訳ありませんでした)のところで、とんがり帽子のメモルの最終回のことを思い出したので、コメントにつづいてちょっと書いてみます。
以下、ネタバレしまくっています。

とんがり帽子のメモルがどういう話かと言うと、
一つは病弱な女の子と宇宙人の女の子の交流の話。
そして、もっと大切なのは、マリエルの癒しと成長の物語である、ということ。

幼い頃に母をなくし、父親にはもう何年も会っていない。側にいるのは、ひたすら厳しい家庭教師のペネローペだけ。そんな生活。

一番甘えたい時期に母親に甘えることもできず、何年も会っていない父親への想いもそろそろ限界。

絶望のなか、マリエルは病気にかかって死んでしまいそうになる。
そこに現れて、マリエルの希望になったのがメモルだ。

メモルはマリエルにとっては、いわば母親の役割をしていたような気がする。
まっすぐマリエルの方をみて、無償の愛情を注ぐ、見たいな。
もちろんメモル自身もまだ子どもなので、100%母親のようにはいかないけど、それでもマリエルを癒し続けた。

メモルが母親役なら、オスカーは父親兼恋人候補。

この二人との交流でマリエルは癒され、成長し、生きる力を得ていく物語のはず、
だったのだが。・・・

さて、母親役のメモルだけど、メモル自身もまだ子どもだし、異星人なので、いつかは帰らなくてはならない。
マリエルが強くなったとはいっても、まだまだ癒しきっているわけではない。
別れの時が来たなら、メモルから誰かがバトンを引き継がなくてはいけない。
マリエルの交友関係からいくと、最終的には

メモル>>オスカー>>>>>>>グレース>>シンシア

で親しい。メモルからバトンを受け継ぐのは、オスカーしかいない。
父親役兼恋人候補だしね。

ところが、最終回の直前に異変が起きてしまう。
父親兼恋人候補役のオスカーが、グレースと交際することになり、父親役と恋人役、どちらも失うことになる。
そのかわりグレースとは仲良くなったんだけどね。

その為、バトンを引き継ぐ相手がいなくなってしまう。
グレースは恋敵なので無理。
シンシアはメモルの正体を知らないでいた程度のつきあい。

その結果、メモルは星へ変えることができなくなってしまった。

メモルとの別れは、マリエルがどれぐらい癒され、成長したかのバロメータになったはず。
だが、メモルとの別れを無くし、癒しと成長の度合いがわかるかわりのイベントがあったわけでもない

ようするに、
マリエルの癒しと成長の物語としては失敗に終わった
というのが最終回の内容になっています。
最初に戻ってしまったんですよ。ええ

最終回が失敗したおかげで、全体の作りがとても丁寧な作品であるにも関わらず、あまり話題に上らないアニメになってしまいました。

とんがり帽子のメモル DVD-BOX

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  • 出版社/メーカー: フロンティアワークス
  • 発売日: 2005/11/10
  • メディア: DVD


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